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なにわ会のブログ

海軍兵学校72期海軍機関学校53期海軍経理学校33期
機関科の戦闘(6)
(能代の最後)
それからも敵機の銃撃、雷爆撃機の攻撃が繰り返される。
急降下の度に甲板に身を潜める。不気味な金属音を残して
銃撃の飛沫と共に機影が過ぎ去る。その直後魚雷が艦橋前部に
轟然と!黒煙が上がる、目を瞑る。・・・幸いにも火薬庫は
誘爆せず、艦は次第に沈み始める。・・・総員後部に集合、
軍艦旗降下、私は機関長の後ろに立ち涙して君が代奉唱。
嗚咽の声が周囲に、・・・機関長・分隊長と共に白靴を甲板に
揃え海中に飛び込み急ぎ艦を離れる。
200メートルも離れたか、後を見やると懐かしき能代は今
将に沈まんとしている。棒立ちとなり黒煙をを沖しつつ散らん
としている。四本のスクリューは南海の日に輝き別れを告げるが
如し。・・・やがて能代は我々に送られる如く垂直になるや飛沫
を上げて波間に没して行った。・・・
やがて秋霜・浜波の2駆逐艦が救助に近づくも弾薬箱を投下して
走り去る。・・・見ると敵数機が同艦に急降下攻撃中。後方に
水柱が二つ三つ・・・が水煙の後に応戦しつつある勇姿が現れる。
波も次第に高まり、銃撃に一人二人と海水を紅に染めて波間に
消えて行く。
・・・やがて我々は浜波に救助され夕暮れ近き海上をボルネオ
目指してひた走る。私は油まみれのまま甲板に転がり、走り去る
比島の水平線を何時までも見続けていた。
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・

10月の比島海域での戦闘で機関科の戦死は
重森・吉岡・服部以外に次の三人が散華した
佐野 寛(瑞鶴)25日沈没戦死
伊藤利冶(鳥海)27日沈没戦死
藤井弘  (那智)29日沈没戦死
        
                      (以上)
                    
by naniwa-navy | 2010-10-01 20:12
<< 日記 10月2日 機関科の戦闘(5) >>

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